下記のような症状が起こります。
ESS(Epworth Sleepiness scale)
11点以上で陽性 感度は低いが、特異度は高い
AHI and/or RDI ≧5 感度54% 特異度65%
AHI and/or RDI ≧15 感度47% 特異度62%
AHI and/or RDI ≧30 感度58%, 特異度60%
Sleep Med Rev. 2017;36:57-70
診断は AHI≧ 5 +有症状、もしくは AHI≧15
簡易無呼吸検査
睡眠時無呼吸の有無と重症度を判定するために実施される検査です。
ご自宅でできる検査になります。(機械を貸出します)
就寝時に顔と手にセンサーを装着して、睡眠中の呼吸や酸素濃度を記録します。これにより無呼吸・低呼吸の回数、酸素の低下状態を測定します。
AHI(無呼吸低呼吸指数)が5以上で日中の眠気やいびきなどの症状が見られる場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。重症度は、AHIが5以上15未満で軽症、15以上30未満で中等症、30以上で重症とされています。
※当院では簡易検査のみ行なっております。ポリソムノグラフィ検査は行なっておりません。
睡眠時に鼻マスクを装着して、マスクから適切な圧力の空気が押し出され、気道を確保する治療法です。専用の装置をご自宅で使用する持続陽圧呼吸療法で、日本の治療ガイドラインで推奨されています。
中等度以上の方が治療対象となり、健康保険が適応されます。
個人差はありますが、人によっては日中の眠気や集中力低下などの症状が改善し、交通事故の減少、生活の質(QOL)の向上がみられています。
負担が少なく手軽に始められ、治療効果が早くあらわれることが期待できますので、ぜひご相談ください。
当院でのCPAP(在宅持続式陽圧呼吸療法)治療中の患者数
82名(2023/7/1 現在)
生活習慣改善
肥満は閉塞性睡眠時無呼吸の危険因子です。運動や食生活改善により減量が必要です。
また、飲酒は就寝時の無呼吸や低呼吸が起きやすくさせるため、できるだけ控えてください。
外科治療
口蓋垂軟口蓋咽頭形成術が行われることがあります。
マウスピース装着
就寝時に特殊なマウスピースを装着し、気道を確保します。歯科受診が必要になりますが、適応するケースが限られます。
保険診療を考慮したSASの診断と治療(睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020)
問診
自覚症状などをうかがいます。
簡易検査
検査機器をお貸ししますので、ご自宅で簡易検査を行っていただきます。
再受診
検査機器を返却いただいて、1時間あたりに起こる無呼吸と低呼吸の平均回数を基に、診断します。
治療
上記の検査で診断された場合には、治療としてCPAP療法を行います。