気管支喘息(喘息外来)

「風邪が治ったのに、咳だけが続く」

その症状、もしかしたら「喘息」かもしれません。

ただの「咳」と、放置していませんか?

「風邪を引いた後、咳だけが1ヶ月以上続いている」 「夜中や明け方になると、咳き込んで目が覚める」 「冷たい空気を吸うと、のどがイガイガして咳が出る」 「呼吸をすると、ゼーゼー、ヒューヒューと音がする」

もし、このような症状に心当たりがあるなら、それは単なる風邪ではなく**「気管支喘息(ぜんそく)」、あるいはその一歩手前の「咳喘息(せきぜんそく)」**の可能性があります。

喘息は、気道(空気の通り道)が慢性的に炎症を起こし、敏感になっている状態です。放置すると気道が狭くなり、呼吸が苦しくなる発作(喘鳴・呼吸困難)を引き起こします。

気管支喘息とは?

喘息時の気管支

気管支喘息は、気道に慢性的に炎症が起こり、さまざまな刺激によって気道が狭くなることで喘鳴、呼吸苦、せきなどの症状が出る病気です。

近年は、吸入ステロイド治療によって喘息の死亡率は大きく減少しています。しかし、死亡者のほとんどが高齢者のため、高齢化が進む日本では、喘息死が増加することが予想されます。高齢の方は吸入がしっかりとできていないケースがあり吸入器(デバイス)選択や症状コントロールが重要になります。


気管支喘息の症状

  • せき、痰(たん)が出る
  • 息苦しい
  • 胸が苦しい
  • 喘鳴(呼吸のときにヒューヒュー、ゼーゼーといった音)が聞こえる

など

一般的には、明け方や天候の変化、風邪をひいたときなどに出やすくなります。また、症状が一過性のため、そのまま放置されることも多いです。

気管支喘息の原因

喘息時の気管支

原因はさまざまですが、大きく2つに分類されます。

  • 遺伝的因子
    喘息は遺伝的要素が関与することが多く、両親に喘息などのアレルギー疾患がある場合、発症のリスクが高くなります。

  • 環境因子
    アレルゲン(花粉症、ハウスダスト、カビなどのアレルギー原因物質)、天候の変化、風邪、喫煙、運動、薬剤、月経、ストレス
    など、さまざまな要因で発症、増悪することがあります。

気管支喘息の検査(当院の強み)

「喘息かどうかわからない」という状態で、長期間、咳止め薬を飲み続けている方が少なくありません。 当院では、喘息の診断を確実にするため、専門的な検査機器を導入しています。


 息を思いきり吸って、勢いよく吐き出すことで、「肺活量」や「空気の通りやすさ(1秒率)」を測定します。喘息だけでなく、COPD(タバコ肺)の診断にも重要です。


  • 呼気一酸化窒素(FeNO)濃度測定検査
    当院の最大の特徴です。機械にむかって「フーッ」と息を吹き込むだけで、気道の炎症の程度が数値でわかります。 一般的なクリニックでは導入が少ない機器ですが、当院では受診当日にすぐに検査が可能です。痛みも苦しさも全くありません。

    これらの検査結果と、丁寧な問診を組み合わせ、呼吸器専門医が的確な診断を行います。

    当院ではクリニックとしては珍しく、呼吸機能検査・FENO検査も当日すぐに検査が可能です。

  • 血液検査
    血液中の好酸球数、総IgE値などを測ります。
    喘息はアレルゲンが原因の場合もあるため、アレルギー検査もおすすめしています。

気管支喘息の治療

「喘息はずっと治らない病気」と悲観する必要はありません。 確かに、高血圧や糖尿病のように長く付き合っていく必要がありますが、適切な治療を続ければ、健康な人と全く変わらない生活を送ることができます。

  • 吸入薬、内服薬

    現在の喘息治療の基本は、飲み薬ではなく「吸入ステロイド薬」です。 気道の炎症を直接抑えるお薬で、全身への副作用も少なく安全です。

    しかし、「吸入の方法が間違っていて効果が出ていない」患者様が非常に多いのも事実です。 当院では、患者様の年齢やライフスタイルに合わせて最適な吸入器(デバイス)を選び、正しく吸えているかどうかの確認・指導にも力を入れています。


  • 抗体療法
    さまざまな治療を行っても症状が残る難治症例に対しては、抗体療法を行います。
    現在は4種類の抗体療法(抗IL-4Ra抗体、抗IgE抗体、抗IL-5抗体、抗IL-5Ra抗体)が選択可能です。難治例、重症例では、当院の関連病院をご紹介して導入を行います。
繰り返しになりますが、喘息は基本的には進行性の病気です。症状が軽くても治療を続けることが重要になります。

日常生活できをつけること

日常生活では、喘息の危険因子となる以下に気をつけて過ごしましょう。

  • 環境整備
    ダニ・ホコリ・カビなど発作の原因となるアレルゲンを少なくしましょう。アレルゲンが身近にある方は、こまめな掃除や換気などでアレルゲンの暴露を避けることで症状を大幅におさえることができます。

  • 禁煙
    禁煙しましょう。家族の中に喫煙者がいる場合は禁煙してもらうか、受動喫煙に気をつけましょう。

  • 風邪
    風邪やインフルエンザなどの感染症に注意しましょう。調子の悪いときは無理しないことが大切です。